注文住宅をしようとしたら登場してくる「Q値」。読み方は「きゅーち」と呼びます。
Q値とは「この家はどれだけ熱を外に逃がしやすいか」を数値化したものになります。Ua値について知っている人は全く同じではないの?と疑問に思うと思います。
その違いについて説明致します。
基本的にはQ値とUa値は、数値が低い方が熱を逃がしにくい=家の中が温かい=断熱性能が高い、と言えます。
なので、Q値は低い方が温かいが高い家となります。
ハウスメーカーのカタログではQ値ではなくUa値が使われています。それにはちょっと理由がありそうです。
Q値とは?英字の由来は?
熱量はQuantity of Heatと言いますので、このQが使われています。実際Q値と日本語に砕くと、熱損失係数となります。ですので熱損失とすると、Quantity of Heat Loss Valueと言えそうです。間違っていたらすみません。。。^^;
Q値とは家がどれだけ熱を損失するのか、熱を放出してしまう家なのかを数値化したものになります。
計算方法は、
Q値 = 建物から逃げる熱量(W/K) / 延床面積(㎡)
となります。延床面積で割っています。Ua値は外皮表面積で割っています。
Q値で使う熱量では、換気から出ていく熱量も含みます。
Q値ではなくUa値がよく使われる理由
Q値もUa値も換気から放出される熱を加味するかしないか、だけの違いで類似した数値であることは間違いありません。
しかし、最近ではほとんどのハウスメーカーがUa値を使っています。
それは、
Q値は、次世代省エネ基準で使われていた数値
Ua値は、改正省エネ基準で使われている数値
だからです。
政府の打ち出している古い基準に合わせる理由はありませんよね。
ZEH基準と言われるものもこの新しい改正省エネ基準です。
Q値とUa値、どっちが大事なの!?
私は設計士ではありませんし専門家ではありませんが、Q値もUa値もほとんど同じことを意味しているものになりますので、どちらが大事ということはありません。
ただ、あえて古い基準で語る必要もありませんので、Ua値で考えるのが良いでしょう。
また、今は第1種換気システムという、熱交換型の換気システムが発達してきて、熱交換率が70%~90%くらいになります。
そうなると換気から損失される熱は、昔のすーすーの家ほどではないため、換気から放出される熱を考えないUa値を使うのが理にかなっているかと思います。
設計士やハウスメーカーの営業さんはしっかり2つの値の違いは知っておいたほうが良さそうですね。